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芸術を架け橋に1

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北海道岩見沢市

私たちが生きていく中で、自分の好きなことを見つけて、熱中して取り組むことは誰にでもあることです。そして、その好きなことに生きがいを感じる人も多いのではないでしょうか。
今月号は、障がいを抱えながらも芸術作品の制作をとおして、自分の個性や想(おも)いを表現している方を紹介します。
また、市は多様な人が暮らすこの社会で、芸術文化が果たす可能性を考え、作品や表現の魅力を発信するイベント〝岩見沢アール・ブリュット芸術祭2019〟を開催します。
〔アール・ブリュット〕
フランスの画家ジャン・デュビュッフェによって生み出された概念で、正規の美術教育を受けていない人による、生きの芸術を指します。

76.1MHz
市職員が出演して説明します
11月8日(金)午後5時40分

■貼り絵制作
中野孝司(なかのこうじ)さん
「貼り絵ならできるかなと思って始めました」
昔を思い出しながらそう語るのは、(福)北海道社会福祉事業団福祉村を利用している中野孝司さん。
仕事をしていた頃は、仕事の合間に、趣味で絵を描いていたという中野さんは、仕事を辞めたことをきっかけに、10年程前から、貼り絵の制作に取り組んでいる。
「自分には、できる仕事も限られていて、その仕事もできなくなったけど、好きな貼り絵ができて、毎日充実しています」と笑顔で語る中野さん。
初めは施設の職員が下絵を描いて、それに貼り絵をしていたが、支援員の方は、「他の作家さんの作品を見て、刺激を受けたようで、今は自分で下絵を描いています。本人の生きがいとなっているのでは」と話す。
そんな中野さんの作品は、市が実施するハート&アート展や道外の展示会にも出展しているそう。
作品づくりは、毎回気に入った絵や写真を参考に、下書きをしてから取り掛かるそうで、気に入った作品ができた時は「作品をラミネート加工して、カレンダーなどにしています」と嬉しそうに話す。
作品制作の合間には、陸上競技やフライングディスク、スキーなどにも取り組むなど、精力的に活動している中野さん。今後取り組んでみたいことを聞くと、「ネット編み刺繍(ししゅう)にも取り組んでいきたい」と意気込みを語ってくれた。

■クラフト作品制作
河上優矢(かわかみゆうや)さん
「好きなものを好きなように作っています」
制作途中の作品に囲まれながらそう語るのは、(福)空知の風を利用している河上優矢さん。
子どもの頃から工作が好きで、今は大好きな自動車を中心としたクラフト作品の制作に取り組んでいる。
タイヤは細い紙をクルクルと巻いて作り、車体は型紙や設計図などを書かずフリーハンドで細部まで表現するなど、作品制作にこだわりを見せる。完成した作品を後日修正することも、しばしばなのだとか。
施設利用当初は、施設の作業も行いながらであったが、現在は創作・芸術活動のみを行っている。1日約5時間作業し、作品完成までに、自動車1台に2日から3日間、大きな作品になると3週間程かかるという。「昔と比べ、やる気が違うように感じる」と支援員の方は話す。
そんな河上さんの作品は、2月に道立帯広美術館で開催された北海道のアール・ブリュット展にも出展しており、自動車の作品は販売もしている。「自分で売り込みもしているんです」と河上さんは笑顔で話す。
クラフト作品のほかにも、オリジナルのポスターや本を制作している河上さん。今後の抱負を尋ねると「自分の作品が展示され、評価されると嬉しくて、やる気が出る。これからも、たくさんの人に作品を見てもらいたい」と語ってくれた。

問合先:市福祉課

       

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